皮膚科

診療科目

  • 保険診療

    • 鶏眼(魚の目)や胼胝(たこ)

      一般的な鶏眼処置(メスで削る)に加えて、インソールの作成や歩き方の指導など整形外科やリハビリテーション科と連係して治療します。

    • アトピー性皮膚炎

      外用治療指導で改善が乏しい場合は、紫外線治療も実施可能です。また重症例には生物学的製剤(デュピクセント)の使用も検討します。

    • 尋常性ざ瘡(にきび)

      面皰(コメド)治療を行いますが、お薬による接触皮膚炎を生じる患者さんには漢方薬、ピーリング(自費)やニキビ用の基礎化粧品による治療を検討します。

    • 円形脱毛症

      ステロイド外用治療、セファランチン内服療法、ステロイド局所注射、紫外線治療を行います。。

    • 陥入爪、巻き爪、化膿性爪囲炎

      テーピング指導、クリップ、巻き爪マイスター、リネイルゲルを用いた巻き爪の矯正危惧を用いて治療をします。感染症状がある場合は抗生剤の治療を行います。必要に応じて誤った爪切りにより切り残してしまった爪棘が痛みや腫れの原因となっている場合は、爪棘の除去(爪の一部をとる)も実施します。(爪の矯正器具を使用する場合は保険適応外のため、自費となります)

    • 尋常性乾癬

      外用治療、紫外線治療を中心に実施します。関節症状を有する場合や、皮膚の症状が重症な症例については総合病院と連携して生物劇的製剤の導入を検討します。

    • 乳児湿疹、小児乾燥性湿疹、皮脂欠乏性湿疹(乾皮症)

      実際に外用剤の使用方法を看護師が指導します。

    • アレルギー性接触皮膚炎

      パッチテストによる原因検索をします。

    • 掌蹠膿疱症

      歯周病や虫歯、扁桃病巣が悪化要因となることが知られています。歯科、耳鼻咽喉科と連携して悪化要因の検索と除去を行いながら、外用治療や紫外線治療を行います。まれに金属アレルギーが原因となる場合があり、金属パッチテストも実施します。

    • 脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん、ふけ症)

      頭や顔、耳以外に臍や陰部、わきのしたにも症状が出ることがあります。スキンケア方法を確認しながら外用治療をおこないます

    • 尋常性疣贅(いぼ)

      液体窒素による凍結療法、漢方薬による治療などを組み合わせておこないます

    • 伝染性軟属腫(みずいぼ)

      ①経過観察、②硝酸銀塗布、③摘除術についてご説明し、保護者の方と相談のうえ、治療方針を決定します。摘除術をする場合は、麻酔のテープを使用することがあります。麻酔のテープを貼って1時間程度経過後に処置をするため、時間に余裕をもってお越し下さい

    • 伝染性膿痂疹(とびひ)

      外用薬で「治り難い場合は、抗生物質の飲み薬を使用します

    • 足白癬、爪白癬(みずむし)

      抗真菌剤の外用治療に加えて、とくに治り難い爪白癬の場合は内服治療も検討します

    • 皮膚腫瘍

      粉瘤、色素性母斑(ほくろ)、脂漏性角化症などの皮膚腫瘍に対して、外来手術をおこなっています

  • 自由診療

    保険診療による治療で限界のある症状に対して自由診療を行います

    • ・男性型脱毛症に対する内服治療
    • ・しみ、しわ、にきびに対するピーリング、イオン導入、光治療器(ステラM22、ライムライト)によるフォトフェーシャルセラピー、
    • ・光治療器による脱毛(プロウエーブ)、
    • ・炭酸ガスレーザーやQスイッチレーザーによるアクロコルドンや脂漏性角化症の治療などをおこなっています

パッチテスト

かぶれは、原因をみつけて、その原因を除けば完治する皮膚疾患です。
逆に、原因を除なければ、どんなに強力な飲み薬やつけ薬を一生懸命使用しても治りません。
原因をみつける検査がパッチテストです。
当院では、パッチテストを専門に学んできた皮膚科専門医がパッチテストを用いて、治りにくい皮膚炎の原因を探します。

パッチテストの流れ

  • 1) 背中や腕に原因として疑わしい製品やアレルゲン(検査試薬)を貼ります。

  • 2) 2日後に再来していただき、テープをはがして1回目の判定をします。
    翌日、または翌々日に2回目の判定、貼ってから1週間めに最終判定をします。

    貼布日 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 2~4週後
    テストユニットを貼る 1回目の
    判定
    2回目の
    判定
    3回目の
    判定
    最終判定
    結果説明
    貼布日 テストユニットを貼る
    1日目
    2日目 1回目の判定
    3日目 2回目の判定
    4日目
    5日目
    6日目
    7日目 3回目の判定
    2~4週後 最終判定・結果説明

    2回目の判定は3日目でも4日目でも構いません。

  • *原因成分によっては、1週間以降に反応が生じるものもあるため、テスト後に再来するときにテスト部位の確認を行います。
  • *検査期間中の注意事項などは診察時にご説明いたします。

対象となる皮膚疾患

化粧品や日用品による接触皮膚炎、職業性接触皮膚炎、難治性の手湿疹、金属アレルギーなど

掌蹠膿疱症

手足に膿疱が出現する皮膚疾患です。難治性の皮膚疾患として知られています。
おつりをもらうときに手を出せない、握手ができない、手を使う仕事ができない、サンダルを履けないなど、患者さんにとって大変悩ましい皮膚疾患です。
なかには関節の痛みを伴う場合もあります。対症治療により症状が落ち着いていく患者さんもいますが、なかなか改善がみられない患者さんも多くいます。

悪化要因として扁桃病巣や歯周病、虫歯などが知られており、耳鼻咽喉科や歯科との連携は治療に欠かせません。
また喫煙している患者さんも多く、喫煙が悪化要因であると考えられてきました。
歯科金属アレルギーが原因のひとつとして考えられていますが、実際には歯科金属と掌蹠膿疱症の因果関係が確認できる症例は多くはありません。
ただし、なかには歯科金属や食事中の金属が症状と関連が考えられる症例もあり、必要に応じて金属パッチテストを行います。

帯状疱疹と帯状疱疹ワクチン

  • Q. 帯状疱疹とはどのような病気ですか?

    帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスというヘルペスウイルスが原因でおこる病気です。80歳までに3分の1の人が帯状疱疹を発症するといわれています。

    こどもの頃にはじめて水痘・帯状疱疹ウイルスに感染すると水ぼうそうとして発症します。この水ぶくれのなかにはたくさんのウイルスが入っており、この一部が知覚神経に入って背骨の両側にある脊髄後根神経節(せきずいこうこんしんけいせつ)に潜みつづけます。健康な人は自分の免疫力でウイルスを抑えていますが、加齢や免疫不全、がんや、免疫を押さえるような治療やストレスにより免疫力が低下すると神経節に潜んでいたウイルスが再活性化して、神経節から知覚神経を皮膚まで移動して、からだの片側の皮膚にあかみやぶつぶつ、水ぶくれを生じます。皮膚の症状よりも神経痛(帯状疱疹関連痛)が先に出現する患者さんも多く、皮膚の症状が治ったあとに神経痛(帯状疱疹後神経痛)が長く続いて苦しむ患者さんもいます。

  • Q. どのような治療をしますか?

    帯状疱疹の治療には抗ヘルペスウイルス薬を使用します。発疹が出てから72時間以内に使用を開始することが望ましいとされます。もしかしたら帯状疱疹かもしれない、と思ったら早めに受診してください。このお薬の役割はウイルスが増えないようにするものなので、治療を開始してからお薬の効果が発揮されるまで2日程度はあかみやブツブツ、水ぶくれが増えることもありますが、心配はありません。経過を観察しながら水ぶくれや皮膚のびらん、潰瘍などの皮膚症状に応じた外用薬も使用します。

    痛みがつらい場合は飲み薬で対応することもあります。また冷やさないようにあたたかく過ごしていただくと少し痛みが和らぎます。強い痛みがある場合は、がまんせずに神経ブロックをすると帯状疱疹後神経痛が生じにくくなるという報告もあります。当院では整形外科で神経ブロックをすることが可能です。

  • Q. 予防方法はありますか?

    日本人の成人では95%以上でウイルス抗体を持っていますが、免疫力はだんだんと弱くなります。50歳以上の方には帯状疱疹ワクチンの接種が可能です。

    帯状疱疹ワクチンには水痘ワクチン「ビケン」(こどもが接種する水ぼうそうのワクチンと同じ)とシングリックスの2種類があります。帯状疱疹に罹患するリスクを減らしたり、症状を軽くしたりする効果があります。ご希望の方は診察時にお申し出ください。基礎疾患の有無、効果、副作用、価格などを含めてどちらのワクチンにするか担当医と相談して予約します。

    現在は保険外診療ですが、令和7年度春から65歳以上の方を対象として定期接種の予定となっています(詳細はまだ公表されていません)。

帯状疱疹ワクチンの種類と特徴

水痘ワクチン「ビケン」 シングリックス
種類 乾燥弱毒生ワクチン サブユニットワクチン
接種対象 50歳以上 50歳以上および
基礎疾患のある18歳以上
接種回数、間隔 1回 2回(初回接種から2か月以上、
6か月以内に2回目を接種)
価格 8,250円 22,000円×2回
方法 皮下注射 筋肉内注射
予防効果 60歳以上で51%程度 50歳以上で97%
70歳以上で91%
効果期間 5~8年 10年以上?
副反応 51%程度(局所の疼痛など) 注射部位:80%程度
全身:65%程度(筋肉痛、疲労感、頭痛など注射部以外の副反応)
備考 妊婦、非寛解状態の血液がん患者、造血幹細胞移植後の患者、固形がんで3ヶ月以内に化学療法を受けた患者、免疫抑制療法の患者、人免疫不全ウイルス(HIV)患者は接種不可(禁忌)

皮膚科設備

混んでいる時間帯

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16:00 -
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